シーゲル流投資とは?
シーゲル流投資とは「株式投資の未来 永続する会社が本当の利益をもたらす」で紹介されている戦略です。
- 高配当戦略
- グローバル戦略
- セクター戦略
- バリュー戦略
今回、グローバル戦略は比較から外しました。米国企業は世界中で事業を展開している会社が多く、国籍を気にする必要はないと考えているからです。
具体的な投資方法
今回は主にETFを用いて各戦略を実施した場合のS&P500との比較を検証していきます。
まず比較対象とするS&P500はiシェアーズ・コアS&P500ETF【IVV】としました。
現時点ではS&P500に連動するETFの中でコストが0.04%と最安です。
次に各戦略に使うETFはVYM、VDC、VHT、VTVとしました。
- 高配当戦略:バンガード米国高配当株式ETF【VYM】
- セクター戦略(生活必需品):バンガード米国生活必需品セクターETF【VDC】
- セクター戦略(ヘルスケア):バンガード米国ヘルスケアセクターETF【VHT】
- セクター戦略(エネルギー):バンガード米国エネルギーセクターETF【VDE】
- バリュー戦略:バンガード米国バリューETF【VTV】
また長期投資が前提になるため投資期間は5年とします。
2012年~2016年の5年間の結果(市場環境が良好な時期)
IVV(95.3%)を上回るリターンを得たのはVHT(120.2%)とVTV(98.5%)のみとなりました。
特に原油価格の低迷によるVDEのパフォーマンスの悪さが目立ちます。
エネルギーセクターのボラティリティの高さは投資をするうえで考えておかなければならない点です。
2012年から2016年の相場は比較的順調に上昇しており、このような環境ではS&Pとシーゲル流投資の差は小さいように見えます。
VDEの投資比率が高ければS&P500を下回る可能性が高かったたと思います。
2008年~2012年に5年間の結果(リーマンショックあり)
2008年リーマンショックが起こる年の年初から投資した場合の結果です。
IVV(9.3%)を上回ったのはVYM(11.5%)、VDC(41.7%)、VHT(30.8%)です。
ここでもVDEのパフォーマンスは悪いです。
私はセクター戦略でエネルギー分野の割合は抑えているのは上の結果を見てです。
またVTVの運用もイマイチです。
バリュー投資をETFで行った場合、順調な相場では市場平均並みのパフォーマンスで市場が落ち込む場合は市場平均を下回る可能性があります。
要因はバリュー投資はETFで行うのが難しいからだと思います。
個別株で割安な時に仕込むほうがバリュー投資には向いてるので私は個別株を買っています。
VDCとVHTはまさにシーゲル流投資が正しいことを示しています。
今は次のショックに備える時期だと思うので生活必需品セクターとヘルスケアの割合を増やすのがいいかと思います。
高配当戦略は配当を再投資した場合に本領を発揮できるので今回のように株価だけでは単純に比較できませんがVYMはS&P500に勝てるETFだと思います。